【ネタバレ】なぜ、あなたの仕事は終わらないのか #12

タイトル:なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

著 者 :中島 聡

出版社 :文響社

発行日 :2016年6月7日

仕事が終わらない原因

仕事が終わらない原因は、能力のせいではなく、「時間の使い方がうまくない」ことにある。

安請け合いしてしまう
安請け合いは、「仕事にどのくらいの時間がかかるのか」という見積もりが甘いことが原因。
仕事が終わらない人は、得てして後半の応用問題を甘く見ている。
しかし、応用問題がどのくらいで終わるかは、取り掛かってみないと分からない。
要するに、期日内に終わらせることが重要な仕事の場合、まず取り掛かるべきは複雑な応用問題のほうである。

ギリギリまでやらない
「ラストスパート志向」も仕事が終わらない原因である。
締め切り直前になると「火事場の馬鹿力」が出ることもある。
一方で、睡眠不足で、しかも締め切り間際で心理的に追い詰められている状況では、良い仕事はできるわけがない。

計画の見積もりをしない
せっかくの良いアイデアでも、仕事が終盤になってしまうと全体の計画に支障をきたしてしまう。
「全体の構成が決まってから何かを追加することは大変難しい」ということを理解すべきである。

プロトタイプを作る

正しい時間の使い方をマスターするためには、仕事のリスク(=締め切りまでに終わるかそうでないか)を早期に判断することが重要になる。

100%を目指さない
最初から100%のものは簡単には作れない。
そうであれば、最初から100%を目指さないことが大事になる。
質を高めるために時間を費やすことは間違ってはいない。
ただし、質を追求した結果、締め切りに間に合わないような仕事の仕方では本末転倒である。

プロトタイプを作る
大抵の仕事では、その仕事の全体イメージが固まらないと、難易度や所要時間は見えてこない。
そのため、まずプロトタイプを作って全体像をつかむことが大事である。
つまり、細部は後回しにして、70点でも80点でもいいので、仕事全体をいったん終わらせた試作品(大枠)をまず作り、全体を俯瞰できるようにする。

評価恐怖症を克服する
評価されるのを恐れて、ブラッシュアップに時間を費やしたところで、どうせすべての仕事はやり直しになる
そうであれば、まずは最速でプロトタイプを作り、細部は後から詰める方がよほど建設的な仕事の進め方である。

ロケットスタート術

仕事が降ってきたときには、締め切り直前ではなく、締め切りよりもはるか前に、期日に間に合わせられるかどうかを見極めることが大事になる。

そのためには、10日でやるべき仕事であれば、その2割にあたる2日間で8割終わらせるつもりで、ロケットスタートをかける必要がある。

締め切り間際になってミスに気付いても取り戻すことは出来ない。
一方で、ロケットスタートをかけていれば、初期段階(最初の2割の期間)でミスに気付くことができ、リカバリーの期間も十分に持つことができる。

この期間に8割を終わらせたら、残りの2割の「完成にまで持っていく仕事」を残りの8日間をかけてゆったりと行うことができるようになる。

つまり、仕事の提出を前倒すのではなく、取り掛かりの時期をこそ前倒すことが重要。

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