【ネタバレ】神・時間術 #37

タイトル:神・時間術

著 者 :樺沢 紫苑

出版社 :大和書房

発行日 :2017年4月25日

「集中力」を中心に考える

日々行う仕事は、「集中仕事」と「非集中仕事」に二分できる。

■集中仕事
非常に集中力を要する仕事。
文章を書く、プレゼンテーションの資料をつくる、英語の資料を読む、重要な書類作りなど。

■非集中仕事
集中力をさほど使わなくてもできる仕事。
メール・メッセージのチェック、電話をする、コピーをとる、会議、打ち合わせなど。

この「集中仕事」と「非集中仕事」をどのタイミングで行うのか
それだけで1日でこなす仕事量が決まる。

人間の脳というものは、起きてから2、3時間は、脳が疲れておらず、さらに脳内が非常に整理された状態にあるため、パフォーマンスが1日で最も高くなる。
つまり、午前中という時間帯は「脳のゴールデンタイム」である。

脳が疲れていない午前中は、「集中仕事」を要領よくこなすことができる。
しかし、午後になって脳が疲れてきたときに無理して「集中仕事」をしようとすると、午前中の倍以上の時間がかかってしまう。
一方で、メールチェックのような「非集中仕事」はいつでもできる。

つまり、疲れていても楽にこなせる「非集中仕事」を、午前中の脳のパフォーマン数が最も高い時間帯「脳のゴールデンタイム」にこなすことは、とてつもない時間の無駄なのである。

「集中仕事」は集中力の高い時間帯に行う
「非集中仕事」は集中力の低い時間帯に行う

ジグソーパズルのように、それぞれ適切な時間帯に当てはめるだけで、仕事が圧倒的に効率化されて、時間が創り出される。

「集中力」をリセットする

日々こなす仕事の量は、「集中力」と「時間」で決まる。
つまり、「集中力(仕事効率)」×「時間」=「仕事量」である。
従って、効率的に仕事をこなすためには、「時間」を増やすのではなく、「集中力」を高めることがカギになる。

疲れる前に休む
集中力を自在にコントロールすることは至難の業である。
しかし、適切なタイミングで休息を挟めば、疲労によって低下している70の集中力を90に回復させることは簡単である。

人間は、頑張れば頑張るほど、集中力は低下し、疲労も蓄積する。
その結果として仕事全体の効率は下がってしまう。

だからこそ、疲れる前に休む
それによって集中力を回復できれば、結果として仕事の効率化につながる。

睡眠を味方につける
集中力を回復するための最も簡単な方法は「睡眠」である。

忙しい人に限って、睡眠時間を削って仕事や勉強に充てようとする。
しかし、睡眠時間を1時間削って、1時間仕事の時間を増やしても、翌日の集中力が仮に20%低下すれば、20%多く働かないと、同じ仕事をこなせないことになる
それでは、トータルでの時間の収支はマイナスになってしまう。

従って、「睡眠不足」などのように集中力を減らす生活習慣を避ける必要がある。
適切な睡眠・運動などによって「集中時間」を創り出すことができれば、新しい時間が生み出されるのと同じ効果を得ることができる。

自己投資に時間を使う

時間術を正しく使えるようになって創り出された毎日1~2時間の「自由時間」は、決して「仕事」のために使ってはいけない。

時間術で生まれた「自由時間」で「仕事」をする。
さらに時間術を実行して「自由時間」を創り、さらに「仕事」の時間を増やす。
これを繰り返すと、1日のほとんどが「仕事」の予定で埋め尽くされてしまう。

時間術によって生まれた「自由時間」は、「自己投資」「能動的娯楽」「楽しむ」ために使うべきである。

自由時間を仕事のスキルアップのための「自己投資」に使う。
そうすれば、今までと同じ仕事をより短時間で片づけることができるようになる。

すると、さらに自由時間が生まる。
その時間を、さらに「自己投資」に使う。
さらに仕事のスキルアップをする。

こうして、自己投資と自己成長、時間創出の無限スパイラルを生み出すことができる。

「楽しむため」に時間を使う

自分を大切にし、家族を大切にし、その上で全力で仕事にのぞむアメリカ人。
自分を犠牲にし、家族を犠牲にし、その上で仕事を頑張る日本人。

どちらのほうが人生を謳歌しているように感じるか。
どちらのほうが「我慢比べ」のような人生を送っているように感じるか。

人生は楽しむためにある
仕事だけが人生ではない。

だからこそ、「ライフ(人生)を楽しむ」ことと「ワーク(仕事)で成果を出す」ことを両立させるために、時間術を学ぶことが大切になる。

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