【ネタバレ】苦しかったときの話をしようか #15

タイトル:苦しかったときの話をしようか

著 者 :森岡 毅

出版社 :ダイヤモンド社

発行日 :2019年4月10日

キャリアを考える

残酷な世界
この世界は、極めて不平等な残酷な世界。

神様によって、1つ1つの事象の配分は極めて平等に「ランダム」に行われているが、結果には「偏り」がある。
神様のサイコロの結果、一人で幸運を3つも4つも手に入れる人もいれば、一人で不運を3つも4つも抱える人もいる。

加えて、神様の「ランダム」の結果、内面には外面以上の「差」がついて生まれてくる。
生まれ持った先天的特徴、自分を育んだ後天的環境、それらの組み合わせによって、世界で唯一無二の「自分」が作られる。
そして、その特徴は、泣いても喚いても大きく変えることはできない。

キャリアとは、そんな残酷な世界で「もって生まれたもの」をどうやって最大限に活かし、どうやって生きていくのかという質問に対する一人ひとりの答えである。

残された希望
そんな残酷な世界における希望、それは「それでも選べる」ということ。

自分が「もって生まれたもの」がどのようなものだとしても、人生の目的やそれに向かう道筋、つまり自分の人生をコントロールする選択肢を握っているのは自分自身である。

選択のサイコロ
神様は、「選択のサイコロ」だけは自分の手に委ねてくれている。
あの時「選べた」のに、今からでも「選べる」のに、多くの人はそれに気がつかずに選択しない。

今の世の中、働かなければ生きてはいけない。
どうせ働かなければいけないのであれば、「やりがい」のある道を自分で選ぶべき。
それがキャリアを考えるということ。

やりたいことの見つけ方

悩みの原因
「どんな仕事に就きたいのかが分からない」という悩みの本質は、オプション(選択肢)を知らないからではない。
自分自身のことをよく知らないことが、悩みの本質である。

自分の中に「軸=キャリアを考えるうえで重視する基準」がないことが原因。
(地元で安定した生活をしたい、とにかく生涯年収を高くしたい など)
この軸がないから、やりたいことも生まれず、選ぶこともできない。

軸を考える
軸を考えるうえで、「経験がないのに考えても仕方ない」は間違い
むしろ、きちんと考えないから経験に踏み出せないだけである。

もし、やりたいことが分からなくて悩んでいるのであれば、それは、「経験がないのに考えても仕方ない」と思って、軸について考える努力を怠ってきたツケでしかない。
将来が不安になるその気持ちは、考えることをずっと放置してきた「うしろめたさ」から溢れ出てきている

キャリアを考えるということは、軸を考えることである。

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