タイトル:数値化の鬼
著 者 :安藤 広大
出版社 :ダイヤモンド社
発行日 :2022年3月1日
いったん数字で考える
ワークライフバランスや多様性が尊重される現在の社会においても、もっとも重要なのは「本業」である仕事や会社での成長であることは否定できない。
なぜなら、仕事を早く終わらせて、残業せずに、人生を充実したものにするためには、「短時間で成果を上げられるプレーヤー能力」がどうしても必須になるからである。
仕事ができる人になるためには、自分に足りていないところを見える化する必要がある。
足りない部分を客観的に認識して、正しく埋めようとすることで人は成長できる。
そして、その客観的な視点を与えてくれるモノサシこそが数字である。
「今月はそれなりに売上を上げることができた」
と漠然と言葉で考えるのか、
「今月は売上を〇円上げることができたが、目標までは〇円足りなかった」
と数字で考えるのか。
自分の仕事を数値化して、現実をそのまま見ること。
足りていないところを受け入れること。
成長するためには、数字と向き合うことから逃げてはいけない。
もちろん、数字によって、過去の自分の行動に対する評価は下されることにはなる。
しかし、数字は、過去の評価であるともに、「では、次はどうするか?」を考えるための手段でもある。
数値化のマインドセット
「数字が全てではない」ではない
数字では表せない大事なものもある。
しかし、「数字がすべてではない」という言葉は、「数字は無視していい」という意味ではない。
数字に表れない「やりがい」や「達成感」は、数字を追いかけた先で、ふと振り返るとついてきているものであり、その逆はありえない。
自分に厳しくなる
・結果は出ていませんが、こんなに頑張っています
・数字以外の部分で貢献したので評価してください
と、自分の問題点から目を逸らしてしまうこと。
・半分以上できたから、まあいいか
・本気を出せば頑張れたから大丈夫だろう
と、自分に甘い評価をしてしまうこと。
このような「言葉による言い逃れ」がクセになってしまうと、そこで成長が止まってしまう。
成長するためには、心を鬼にして数字と向き合い、失敗を失敗と認めて、次につなげることが大切になる。