タイトル:99.9%は幸せの素人
著 者 :星 渉
出版社 :KADOKAWA
発行日 :2020年11月27日
「正しくない」努力
・家族のために、毎日遅くまで働く
・子どものために朝早く起きてお弁当を作る
・理不尽な上司に耐えながらも休むことなく出勤する
・人間関係に悩みながらも、我慢して人付き合いを続ける
など、それぞれの人がそれぞれの状況で大変な思いをしながら、毎日頑張っている。
しかし、多くの人々の日々の頑張りは、科学的に正しくない。
決して「日々の頑張りが無駄だ」ということではない。
ただ、日々のその努力は「生きるための努力」であり「幸せになるための努力」にはなっていない可能性が高いということ。
要するに、間違った努力をしているから、いつまで経っても幸せになれないということ。
世の中には、同じ年齢、同じ性別、同じ仕事、同じ年収でも、「幸せな人」と「不幸な人」がいる。
その差は、単純に「幸せになるための知識の差」だけである。
従って、人はどのような時に幸福感が高まったり、どんな行動をすると幸せを感じるかなどのメカニズムを学んでおくことで、幸せになるための「正しい」努力をすることが大切になる。
その選択は本当に「正しい」のか
人は誰でも「自分にメリットがある」選択をしたいと思って行動している。
しかし、人は、本当は自分にとって損をもたらす選択を「正しい」と思い込み、しかも、日々その選択を繰り返しながら過ごしている場合がある。
私たちが日々感じている
・頑張って努力しているのに、思うような結果や満足感が得られない
・大きな不満があるわけではないが、なぜか充実感が感じられない
というような日常のモヤモヤは、自分では「正しい」と思い込んでいるものの、本当は毎回損をする選択をしていることが原因である。
・家族のために一生懸命働くことは素晴らしいことだ
・安定した収入があるほうが安心する
・自分ことは後回しにして子ども中心の生活を考えるのが大事
・お金よりも大切なことがある
・自分に厳しくしたほうが成長できる
実はこれらのことを行うと、幸福度が下がることが科学的に判明している。
知らず知らずのうちに私たちが「正しい」と思い込んでいることが、実は私たちを苦しめていたり、私たちに損をさせている可能性がある。
幸せの軸を探す
何を「幸せ」に感じるのかは人によって違う。
周りの人が幸せに感じることと、自分が幸せに感じることは違って当たり前である。
大切なことは、自分が「どんな時に」「何に対して」幸せを感じるか、つまり自分の「幸せの軸」を知っているかどうかということである。