【ネタバレ】神メンタル #32

タイトル:神メンタル

著 者 :星 渉

出版社 :KADOKAWA

発行日 :2018年7月6日

「選択」と「行動」を変える

「今の自分の状況」(収入、仕事、地位など)は、自分が毎日行っているさまざまな「選択」や「行動」の「結果」にほかならない。

しかし、厄介なことに、以下のような心理現象によって、無意識のうちに、私たちの「選択と行動」のほとんどは「今のままでいようとする」ようにコントロールされている

損失回避の法則
「“損した時の傷み”は“利益”(よい出来事が起きた時の喜び)の2倍強く感じてしまう」という法則。
これにより、得られる利益が損した時の傷みの2倍以上ないと行動に移せなくなってしまう。

保有効果
「自分が持っているものを実際の価値よりも高く見積もってしまう」という心理現象。
大抵の場合、すでに手にしているものを実際よりも約2倍は高い価値で見積もると言われている。

従って、人は、「今の状況でも別にそこまで悪くないのに、わざわざ変える必要があるのか?」と無意識のうちに行動を起こすことを面倒に感じてしまう生き物である。

しかし、逆に言えば、これまでの毎日と違う選択と行動を取ることさえできれば、人生を大きく変えることができるの。

行動に移すために

今、目の前にしている現実、そしてこれから手にする未来は、すべて次の公式で説明することができる。

現実(未来)= ①目的地 × ②手段 × ③メンタル

①目的地
「行き先が決まっていない飛行機」に乗っていては、(目的地もなく)ただ飛んでいる=ただ毎日を過ごしているだけの生活になってしまう。
それでは、自分が実現したいこと、叶えたいこと、つまりは、目的地にたどり着くことはできない。
従って、現実(未来)を変えるためには、目的地をしっかり決めることが必要になる。

この目的地の設定にあたっては、
・「ここ以外ない」というくらい目的地を明確に設定する
=行き先を「南のほう」というくらいにしか決めずに飛行していたら、「本当に行きたいと思っている場所」の空港に着陸はできない
・目的地から常に目をそらさない(忘れないようにする)
=飛行機は、目的地に向かっているか、航路からずれていないかを常に確認しているからきとんと目的地にたどり着ける
ということが重要になる。

②手段
人生を思いどおりにする方法では、「手段」は、最も重要な項目ではない。
その最大の理由は「手段は考えて作るものではなく、メンタルを強くすることで“自動的に”見つかるもの」だからである。

加えて、手段には以下のような特徴があることからも、重要度は最も低い。
・「目的地」が明確に設定されていなければ導き出すことができない
・仮に目的地が明確になっても、「今の自分」では、そこに行き着く手段はどちらにせよ分からない(=目的地には、まだ到達したことがないので、どうやったらそうなれるかなど分かるはずがない)

③メンタル
ここでいう「メンタル」とはいわゆる「心」のこと。
そして、この「心」の状態を作り出しているものが「自己評価」である。
この「自己評価」こそ、「思いどおりに生きる公式」において最も重要な変数となる。

飛行機の目的地が〇〇空港と明確に設定されており、操縦する機体も〇〇空港まで問題なく飛行できる性能であったとしても、機長の自己評価が、
・この機体をちゃんと扱えるか不安
・自分には操縦する資格なんてない
・〇〇空港までたどり着ける自信がない
のようでは、いくら「目的地」が明確になっていても、「手段」が手に入っていたとしても「行動」に移すことはできない。

「自分ならできて当然」「自分がやらなければ誰がやる」と思っているのか。
「自分にはできない」「自分にはまだ早い」と思っているのか。
行動に移せるかどうかにダイレクトに影響するのが「自己評価」である。

「行動」しなければ現実は何も変わらない
従って、「毎日をこれまでと同じように過ごしてしまう現実」を変えて、思いどおりに生きるためにまず変えるべきは、メンタル=自己評価である。

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