タイトル:心を鍛える技術
著 者 :秋山 ジョー 賢司
出版社 :ディスカヴァー・トゥエンティワン
発行日 :2021年11月20日
不安の正体
人間は、未来=未だ来ていない=まだ起きてもいない「先のこと」を想像することで、不安を感じる。
要するに、「未来がどうなるかわからない」から不安になる。
従って、変化の激しい現代では、不安を感じて当然である。
しかし、「起きていない未来をイメージすることで不安が生み出される」という作用は、「イメージする未来が良いものであれば、今の自分にとっての「いい状態」が生み出される」というように変換することもできる。
また、人間は、「こうなるだろう」とわかっていることに対しては不安を感じない。
従って、「人生を幸せに生きるパターン」が明確であった高度経済成長期のように、「自分がどこへ向かえばいいか?」という目標が明確であればあるほど、自分が向かう先には「明るい未来」が待っていて当然である。
これらを踏まえると、現代において、不安から解消されて明るい未来に進んでいくためには、「自分のあるべき姿」「本当の自分」を見つけることが重要になる。
偽りの自分
「本当の自分」ではなく、「偽りの自分」で生きている人は、
・自分はどこかが欠けている
・今の自分には何かが足りない
というような感覚を持ちながら生きている。
ストーリーテリング
自分の人生に感動できない人は、以下のいずれかの思考に陥っている。
・ダメ出し思考(自分は何も成し遂げていない)
・不完全燃焼思考(人生そこそこはうまくいってる)
・あきらめ思考(私はこんなもんだろう)
これらの思考を「感動思考」に変えると、「結構やってきたんだなぁ」「なんとかくぐり抜けてきたもんだ」「意外と頑張ってきたんだなぁ」と自分の人生に対する驚きと嬉しさを感じるようになる。
この感覚を持つようになると、人生に対しての「使命感」が生まれる。
そうやって、自分で自分自身を焚きつけていく。
不安を覚悟に還る
「偽りの自分」で生きている人は「理想の自分」に「今の自分」を攻撃させている。
「理想の自分」と「今の自分」のズレを感じて、自分と自分の戦いを繰り広げている。
そうではなく、「理想の自分」を「今の自分」の味方にする。
メンターやコーチとして、「今の自分」をサポートさせる。
セルフコーチング(自己対話)で、「不安」→「安心」→「自信」→「勇気」→「覚悟」へと変える。
コアバリュー(エネルギーの源泉)と強み(自分が磨いてきた武器)を知る。
そうすることで、「本当の自分」「あるべき姿」になることができる。
自分の可能性を最大化し、圧倒的な挑戦をしていく自分に変わることができる。