タイトル:トヨタの会議は30分
著 者 :山本 大平
出版社 :すばる舎
発行日 :2021年4月14日
時短会議術「30分会議」
「管理職クラスで、1日に会議や打ち合わせが2~3回ある」と仮定した場合、会議や打ち合わせの設定を1時間から30分に変えるだけで、年間の6分の1の労働時間を別の仕事に充てられる可能性が出てくる。
トヨタでは、この「30分会議」を実践するために、以下のことを徹底している。
事前に「課題(アジェンダ)」を周知する
漠然とした大きすぎる議題ではなく、ある程度は具体的な「解像度の高い議題」を事前共有する。
参加者は事前に共有された議題に沿って必要な情報や資料を用意してくる。
最後に「次は何を打ち合わせるか」を決めて終わる
次回の会議をスムーズに回すために、必ず「次は何を話し合うか」を決めて終わる。
これにより、次回の会議では、前回の会議以後の情報交換→意見交換となり、効率的な会議が実施できる。
時短会議術「定例会議を認めない」
トヨタには、業務の進捗報告や営業数字の確認などのための定例会議は存在しない。
関係者で話し合う必要が生じたときには、その都度30分の会議や打ち合わせが設定される。
・大抵1時間以上の長時間が設定されている
・建設的な話し合いが行われるわけではない
・それでいて給料が発生している
という生産性の低い定例会議が開催され続けている状態に危機感を覚えなければならない。
トヨタは時間への意識が高く、ありとあらゆる業務の無駄を疑うことで高い生産性を叩き出している。
時短会議術「上司の付き添いを認めない」
トヨタでは、経験が少ない若手社員だろうが、基本的には上司と部下が2人で会議や打ち合わせに参加することが許されない。
そうやって「プロなんだから自分で処理しろ」と放り出されて、失敗を経験して、初めて部下は成長する。
どうしても足りなかった部分は会議や打ち合わせのあとに上司が指示をしてカバーすれば良いだけの話であり、いつまでも任せないから、部下が成長しない。
部下には、サラリーをもらっている「プロ」であることを自覚させることが大切である。